この文章の依頼があったということは、みなさん9名が潮光中学校を卒業してから5年が経ったということですね。そのために、データを掘り起こしてみてたくさんのことを思い出していました。
まず、最初に思い出したのは、卒業式後に考えたことです。とにかく、最後の最後で何もしてあげられなかったなぁ、とむなしく感じた気持ちです。そう、あの新型コロナの喧噪と狂騒の中、公立受験の直前になって全国一斉休校となり、顔を合わせることすらなくなったあの状況です。
通常であれば、公立受験のあとの約1週間は、中学校3年間で最も生徒を甘えさせる時期であったのです。楽しい企画も色々と考え計画していた時期でした。何もしてあげられなくて悔しい思いは今も同じです。ごめんなさい。
とはいえ、その後の3年間の高校生活も同じようなものだったのでしょう。かけがえのない青春の数ページがあのような状況になってしまったことには、どうしようもなかったこととはいえ憤りすら感じます。それでもみなさんの中には、大切な楽しい思い出がたくさん残ってくれることを願っていました。
みなさんが、二十歳という区切りを迎える今、それぞれの道を歩んで前に進んでいる今、これからの人生にも様々な困難があるかもしれませんが、それでもみなさんの未来に幸せが待っていることを願っています。おめでとうございます。

PS:卒業後顔を出してくれた人もいますが、まだ、潮光中学校あらため戸井学園にまだ菊地はいます。嵐田先生も弓庭先生も山田先生も松本先生もいます。是非、いるうちに顔を出してください。

潮光中(現:戸井学園)
菊地 功